【南極への挑戦】ニュージーランドから行く「ロス海クルーズ」はなぜ過酷で美しいのか?南米ルートとの決定的な違いと費用

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Kea(ケア)

Kia ora(キアオラ)!
「ふふろぐ」を運営するKea(ケア@kea_fufulog)です。

現在はSE兼採用担当として働きながら、ニュージーランド(NZ)へのワーキングホリデー準備を進めています

南極旅行と聞くと、多くの人が南米ウシュアイア発のクルーズを思い浮かべると思います。
しかし実は、ニュージーランドから行く ロス海クルーズ という、より過酷で希少なルートが存在します。

ただし、それは私たちが想像する優雅な観光とは少し違います。

それは、選ばれし者だけが許される「探検(Expedition)」の世界です。

今回は、全南極旅行者のわずか数パーセントしか足を踏み入れないという、ニッチかつ超ハイエンドな「ロス海ルート」について、徹底的にリサーチしました!

この記事でわかること
  • NZルート(ロス海)と南米ルートの決定的な違いがわかる
  • 総額700万円超え?リアルな費用感と内訳
  • 「ヘリテージ」と「ポナン」おすすめツアー会社の特徴
  • 行く前に知っておくべき、船酔いとスケジュールのリスク
目次

NZ発着ロス海ルートと南米ルートの決定的な違い

南極ロス海を進む探検船のイメージ

南極への旅には、大きく分けて2つの入り口があります。

  1. 南米(大西洋側)ルート
  2. ニュージーランド(太平洋側)ルート

これは単なる出発地の違いではなく、「体験の質」が根本的に異なります

1. 観光の南米、探検のニュージーランド

最大の違いは距離と海況です。

  • 南米ルート(南極半島)
    • 距離:約1,000km
    • 所要時間:片道約2日
    • 特徴:比較的近く、近年は飛行機で飛ぶツアーもある観光向け
  • NZルート(ロス海)
    • 距離:約3,000〜4,000km
    • 所要時間:片道4〜6日以上
    • 特徴:世界一荒れる海域「サザンオーシャン」を縦断する、ガチの探検

NZルート(ロス海クルーズ)は、片道だけでおよそ1週間の外洋航行が必要です。
これは南米ルートの約3〜4倍で、最も大きな違いと言えます。

吠える40度・狂う50度・叫ぶ60度と呼ばれる強風帯(南緯40〜70度)を越えていくため、身体的な負担は南米ルートの比ではありません。

参考までに、南極観測船しらせの荒波を超えている動画を貼っておきます。

2. 生物相:数か希少性か

見られる動物も全く違います。

  • 南米ルート: とにかく密度が凄い。毎日ペンギンやクジラに会えます。
  • NZルート: ここでしか会えない固有種や多様性が魅力

特にNZルートで立ち寄る亜南極諸島(スネアーズ諸島やマッコーリー島など)は、ロイヤルペンギンスネアーズペンギンなど、固有種の宝庫です。

また、南極のアイドル「皇帝ペンギン(エンペラーペンギン)」に遭遇できる可能性があるのも、生息域に近いロス海ルートの特権です!

3. 歴史:聖地巡礼としての価値

そして何より、NZルートは

南極探検史の聖地

です。

100年以上前の英雄時代、スコットやシャクルトンといった伝説の探検家たちは、地理的な理由からロス海を拠点にしました。
彼らが生活した木造の小屋が、極寒の乾燥気候によって、奇跡的な保存状態で残っています。

Kea(ケア)

個人的に衝撃だったのは、スコットの小屋に「100年前のバター」やケチャップなどが当時のまま残っているという事実です。

極低温で時間が止まった空間には、彼らの執念や息遣いまで保存されているように感じます。
私自身、知り合いが南極観測船「しらせ」(豪州発)に乗っていたこともあり、観光よりもこうした探検の歴史に強く惹かれます。

【費用と期間】総額700万円の覚悟はありますか?

さて、ここからはSEとして現実的な数字の話をします。
結論から言うと、このルートは世界で最も高額なパッケージツアーの一つです。

費用の現実(2025-2026年シーズン)

以下は、為替1ドル=150円換算での概算です。

  • クルーズ代金(スタンダード): 約472万円($31,500)〜
  • 上陸・入域許可料: 約15万円
  • 国際航空券(日本⇔NZ): 約20〜40万円(エコノミー/ビジネスにより変動)
  • 海外旅行保険(必須): 約3〜5万円
  • 前泊・後泊・装備費: 約20万円

総額目安:約550万円〜800万円(南米ルートの約2〜3倍)

南米ルートが総額150〜300万円程度であることを考えると、軽く2倍〜3倍のコストがかかります。

期間の現実

お金だけでなく、時間の投資も必須です。
ツアー期間は 28〜35日間

移動日を含めると、最低でも1ヶ月以上の休暇が必要となります。

はる

もし夫婦で行くとなると約1,400万円…。
ROI(投資対効果)だけで考えれば、正直「狂気」の沙汰です。

Kea(ケア)

でも、「若いうちにしかできない挑戦」という観点で見れば、これ以上の体験はないかもしれません。
お金はまた稼げば良いですが、体力と好奇心は待ってくれませんから。

【2025-2026年】ロス海クルーズのおすすめ会社・船の選び方

ロス海へ行ける船は限られています。
代表的な2社を比較します!

1. Heritage Expeditions(ヘリテージ・エクスペディションズ)

NZに拠点を置く、この海域の真のスペシャリストです。

  • 特徴: 「観光」より「探検」重視。豪華さはありませんが、経験豊富なリーダーが柔軟に航路を決めます。
  • 船: 「Heritage Adventurer」。定員140名と小型なため、上陸の待ち時間が少なく効率的です。
  • おすすめな人: 歴史的遺産や自然をじっくり見たい、硬派な探検志向の人。
Kea(ケア)

私が選ぶなら、断然ヘリテージです!
船酔いは怖いですが、せっかくならスコットやシャクルトンと同じように、泥臭く自然に向き合う「探検」がしたい。
不便さごと味わうのが、ロス海らしさだと思っています。

2. PONANT(ポナン)

フランスのラグジュアリークルーズ会社です。

  • 特徴: まるで5つ星ホテル。アラン・デュカス監修の食事やスパを楽しめます。
  • 船: 「Le Commandant Charcot」。砕氷船(氷を割って進む船)なので、氷が厚い海域でも進める強みがあります。
  • おすすめな人: 快適さを諦めたくない、優雅に南極を楽しみたい富裕層。
はる

ラグジュアリーな体験を求めている方にはおすすめ。
公式サイトも日本語対応でサービスクオリティが高いです!

行く前に知っておくべきリスクと心構え

最後に、この旅を検討する人が絶対に知っておくべき影の部分をお伝えします。

1. 想像を絶する「船酔い」

南米ルートのドレーク海峡ですら「ドレーク・シェイク(揺れ)」と呼ばれ恐れられていますが、NZルートはその比ではありません。

片道4〜6日間、波高10メートル級の荒波に揉まれ続けます。
トイレに行くのが命がけ、食堂から人が消える、そんな日が数日続く覚悟が必要です。

強力な酔い止めの準備を
日本の市販薬ではなく、医師に相談して「スコポラミン(パッチ)」などを処方してもらうことを強く推奨します。

2. 「上陸できない」リスク

これが最も過酷な現実です。
ロス海は氷の海。

目の前にスコットの小屋が見えていても、氷が厚すぎてボートが出せず、上陸を断念することは珍しくありません。

旅程表はあくまで「希望的観測」に過ぎません。

Kea(ケア)

大金を払って目的の場所に行けない。
普通ならクレームものですが、南極では「人間の無力さ」を知ることもまた、探検の一部です。

はる

「不条理さも含めて自然だ」と受け入れられる度量が試されます。

まとめ:選ばれし者の「聖地巡礼」

ニュージーランド経由のロス海クルーズについて紹介しました。

  • 観光ではなく探検:南米ルートとは別物の過酷さと感動がある。
  • 費用は最高峰:総額700万円〜、期間は約1ヶ月。
  • リスクも最大級:激しい船酔いと、予定変更への耐性が必要。

もし、あなたが「たくさんのペンギンを手軽に見たい」なら、南米ルートをおすすめします。

ですが、「手つかずの原生自然(True Wilderness)」に触れ、探検家たちの魂に触れる旅がしたいなら、ロス海ルートは人生を変える体験になるはずです!

6大陸制覇の最後のピースとして、あるいは人生最大の冒険として。
この白い荒野を目指してみてはいかがでしょうか。

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